プレスリリース

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第1回シリアス&アプライドゲームサミット
-The 1st Serious and Applied Game Summit- http://www.mediadesignlabs.org/SUMMIT/

Feb. 24, 2017

  • 日時:2017年2月24日(金)午後 (13:00-18:00 + 交流会 18:00-19:30)
  • 場所:オランダ王国大使館
  • 主催:日本デジタルゲーム学会 ゲーム教育研究部会
  • 共催:オランダ王国大使館
  • 実行委員
    • 岸本好弘(委員長, 東京工科大), 古市昌一(日大),Luite Douma(オランダ大使館) ,  小野憲史(NPO法人IGDA日本)
  • Data: Feb. 24 (Fri), 2017, 13:00-18:00 (Summit), 18:30-19:30 (Reception)
  • Venue: Embassy of the Kingdom of the Netherlands in Japan
  • Host: the Japan Digital Game Association (DiGRA) Game Education SIG
  • Co-host: Embassy of the Kingdom of the Netherlands (in Japan)
  • Organizing Committee:
    • Yoshihiro Kishimoto, Masa Furuichi, Luite Douma, Kenji Ono

第1回シリアス&アプライドゲームサミット(以下サミット)は,“ゲームの力で世界を救え”を合言葉として,シリアスゲームまたはアプライドゲームの研究開発と普及を目指し,我が国とオランダ王国を中心とする各国・各分野の関係者が2017年2月24日(金)にオランダ大使館へ集まり,討議を行うことを目的としたイベントです.主催は日本デジタルゲーム学会*(DiGRA日本)のゲーム教育研究部会(以下教育SIG)で,今後本サミットは教育SIGの代表的な事業になる見込みです.

シリアスゲーム**とは,社会における様々な問題解決を目的として開発されたデジタルゲームのことで,教育,訓練,医療・福祉分野等での活用が期待されています.エンタテインメントを目的としたデジタルゲームとは同じ技術を用いて開発されるもので,「実世界の課題解決を目的に開発される点」が異なります.我が国でもこれまで多数のシリアスゲームが研究開発されてきましたが,社会における認知度が低いのが現状です.教育SIGでは,シリアスゲームの認知度向上等を目的として2014年以来シリアスゲームジャムを5回開催し,良質で多くの皆様に使ってもらえるシリアスゲームの研究開発を進めています.

一方,アプライドゲーム***とはシリアスゲームのオランダにおける名称です.オランダは国土が九州とほぼ同程度で,人口も1697万人(2015年12月現在)と我が国の約13%ですが,特にここ数年間でゲームソフトを開発する会社(以下ゲーム会社)が劇的に増大しています.2015年に実施された調査によると,2011年に320社だったゲーム会社が2015年には455社に増加しました.そのうち119社はアプライドゲーム専業,36社はアプライドとエンタテインメントゲームと両方を開発,160社がエンタテインメントゲーム専業です. このように,約半数のゲーム会社がシリアスゲーム(アプライドゲーム)を開発する国は,世界的にみて特殊です.本サミットではその理由についても議論が行われます.

本サミットの目的は,この機会を通じて両国の関係者が集まり,情報交換と討議を行い,シリアスゲームまたはアプライドゲームを介して両国のコラボレーションを進展させることです.本サミットを通して,我が国におけるシリアスゲームあるいはアプライドゲームの認知度が向上すると共に,日本とオランダのゲーム開発技術者の交流がこれまで以上に促進し,“ゲームの力で世界を救う”ことを可能とする社会の実現を祈願するものです.

本サミットは3部で構成されます.

第一部のオープニングでは,本サミット実行委員長の岸本より開会の挨拶をした後,オランダ大使館のマーク・へリッツセン行使(経済担当)のご挨拶に続き,オランダ王国ユトレヒト州のビム・ファンデンベルグ副知事(経済担当)よりご挨拶していただきます.ユトレヒト州はオランダの中でもアプライドゲームの開発会社が多い州で,州としてゲームの産業振興に力を入れていることで知られています.

続いて,東京大学の藤本徹先生から「シリアスゲームへの期待」と題して基調講演をいただきます.藤本先生は著書「シリアスゲーム」の出版を通して我が国におけるシリアスゲーム普及の原点を築かれた研究者で,多くのシリアスゲーム関連の論文で参考文献として引用されています.続いてオランダ大使館のライテ・ドウマ氏から,オランダにおけるゲーム産業全般についてご紹介いただきます.近年オランダは東京ゲームショウにオランダパビリオンを出しており,本年度の出展についても言及が期待されます.

第二部は,3つの分野について両国の代表的な研究者が講演をします.まず最初の分野は「教育・訓練」です.我が国からは,千葉大学教育学部とグリー(株)が共同で取り組む小学生向けの学習ゲームについて,敬愛大学の阿部学先生から紹介していただきます.オランダ王国側からは,アプライドゲーム研究の中心として有名なユトレヒト芸術大学(HKU)でゲーム開発を学んだ卒業生の皆さんが,日本のゲーム会社で働いて感じたことについて紹介していただきます.

次の分野は「医療・福祉」です.我が国からは,九州大学が開発・製品化し,て医療機関等で使われているシリアスゲームについて,紹介していただきます.オランダ王国側からはユトレヒト芸術大学のDimme van der Hout氏から,病院向けに開発したシリアスゲームについて紹介していただきます.

3つ目の分野としては,日本とオランダ王国と初めて共同で実施したプロジェクトである「第5回シリアスシリアスゲームジャム」について報告いたします.

コーヒーブレイクをはさんだ後は,二会場に分かれてインタラクティブセッション(デモンストレーション)を行います.各講演で紹介されたシリアスゲームを中心に,実際にプレイしていただくことができるシリアスゲームを用意しております.主要なシリアスゲームは次の通りです.

  1. [教育]セキュリティリテラシ向上のための社会人向けシリアスゲーム(NTTコミュニケーションズ(株))
  2. [リハビリ支援]ロコモでバラミンゴ(九州大学)
  3. [協調性教育支援]Line H!tter (日本大学)
  4. [医療支援] EyeMoT (島根大学)
  5. [福祉応用] WheeLog (島根大学,PADM)
  6. [小学校授業支援] 社会科・家庭科用教育ゲーム(千葉大学・グリー(株))千葉大学教育学部で教員を目指す学生の皆さんが,自ら開発して授業で使った学習ゲームをデモします
  7. [算数学習支援] てくてくロボット(東京工科大)
  8. [福祉関心向上] ゴーゴンの館(東京工科大)
  9. [福祉関心向上] Blind Maze (日本大学)
  10. [福祉関心向上] Go! Petil Go! (日本大学)
  11. [医療支援] 医療応用ゲーム (Monkeybizniz, ユトレヒト芸術大学)

なお,会場間の移動はオランダ大使館内のセキュリティを確保する関係上,決められた時間にしか実施することができませんので,ご協力をよろしくお願いします.

インタラクティブセッション終了後は,オランダならではの食べ物と飲み物を楽しみながら,ネットワーキングパーティ(交流会)を行います.シリアスゲームとアプライドゲームについて,一緒に将来を語り合いましょう.

日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)は,日本の代表的な産業の一つであるデジタルゲームに関する学術的な研究を促進するために2006年に設立された学会で,ゲームに関する学術・技術の進歩発展及び普及啓蒙を図り,会員相互間および関連学協会との連絡の場です.会員は大学等の教員・研究者・学生及びゲーム開発者等から構成され,会長は岩谷徹氏(東京工芸大学 芸術学部教授)です.DiGRA JAPANでは年2回の研究発表大会の主催,論文誌の発刊,各研究部会による様々なイベントを開催の他,ゲーム教育研究部会(教育SIGともよぶ)では教育及び学術的研究等を目的としたシリアスゲームジャムを開催しています(http://digrajapan.org/).教育SIGの委員長は岸本好弘・東京工科大学特任准教授で,委員は古市昌一・日本大学生産工学部教授と藤原正仁・専修大学准教授です.シリアス&アプライドゲームサミットの初開催をふまえて,今後「シリアスゲームジャム」と「シリアス&アプライドゲームサミット」の開催が教育SIGの代表的な事業となる見込みです.

**シリアスゲームとは,社会における様々な問題解決を目的として開発したコンピュータゲームのことで,教育,訓練,医療・福祉分野等での活用が期待されています.元々航空・宇宙・防衛の世界では教育・訓練等を目的としたシステムのことをモデリング&シミュレーション(以下M&S)と呼ばれていました.しかし,中核となる技術(コンピュータグラフィックス,AI,ネットワーク対戦等)はエンタテインメントゲームと共通の部分が多く,2004年に開催されたGDC(ゲーム開発者会議)でシリアスゲームサミットが開催されて以来,M&Sはシリアスゲームの範疇に含まれる概念としての認識が高まり,様々な分野で適用がなされるようになりました.日本デジタルゲーム学会・教育研究部会では,委員長の岸本及び委員の古市らが中心となり,“ゲームの力で世界を救え”を合言葉としてシリアスゲームの実用化を目指した様々な研究を推進.その一環として2014年以降5回の“シリアスゲームジャム”を開催しています.

***アプライドゲームとは,オランダにおけるシリアスゲームの別称です.オランダでは実践的または実用的であることを強調する場合にアプライドを冠します.例えば,オランダには大別すると2つの系統の大学があり,一方は研究を主体とする“大学(University)”,もう一方は実践的な教育を重んじる“応用科学大学(University of Applied Science)”と呼びます.オランダでも元々航空・宇宙・防衛の世界でM&Sが広く利用され,その後シリアスゲームの研究がなされるようになりました.特に,2007〜2012年の5年間,NWO(オランダ科学研究機構)のファンドにより実施されたGATE(Game Research for Training and Entertainment)プロジェクトでは,組織的に多くのシリアスゲームが開発されました.GATEの中心となったのはユトレヒト大学(UU), ユトレヒト芸術大学(HKU)及びTNO(オランダ応用科学研究機構)等で,その代表的な成果の一つである“Mayor Game(市長ゲーム)”は,現在もオランダ国内の全市長が危機管理のための意思決定訓練に活用されています.GATEが実施される過程で,オランダではシリアスゲームの事をアプライドゲームと呼ぶようになり,オランダにおける新たな産業分野が形成されたと考えられます.

 

詳細プログラムが公開されました Near final program is up

詳細プログラムが公開されました.インタラクティブセッションでは,大学,企業等からシリアスゲームを展示,実際に触れていただくことができます.

  • 千葉大学・グリー(株)”小学校教科教育支援用・学習ゲーム” / Chiba University joint with GREE Inc. “Game for Elementary School Teaching Support”
  • 東京工科大学 “ゴーゴンの館”, “てくてくロボット”/ Tokyo University of Technology: “Gorgon’s House”, “Step Robot”
  • 日本大学:”Sound Maze”/ Nihon University: “Sound Maze”
    ユトレヒト芸術大学,Monkeybizniz Inc./ HKU, Monkeybizmiz Inc.
  • NTTコミュニケーションズ(株):”セキュリティリテラシ向上のための社会人向けシリアスゲームトライアル~攻撃者目線を取り入れたゲームの組織内展開の効果と苦悩~” / NTT Communications Co., “Trial of Serious Game for Adults to Improve Cyber Security Literacy -Lessons Learnd from a Trial of Introducing a Serious Game with Attacker’s View to Organization-” (Limited to 25 persons, same contents of Interactive Session 4)
  • 九州大学: “リハビリウム起立君”/Kyusyu University: “Rihabilium KIRITSUKUN”
  • 日本大学: “Line Hitter”/Nihon University: “Line Hitter”
  • 島根大学大学院総合理工学研究科:”EyeMoT”,”WheeLog”(参考展示)/ Shimane University: “EyeMoT”, “WheeLog”